2015年11月9日月曜日

たたら製鉄をやってきました





AAGPにエントリーしていましたが、いつの間にか同日開催のたたら製鉄イベントにもエントリーされていました。
竹橋にある科学技術館サイエンス友の会のイベントなのですが、会員の長男が去年応募したら抽選に外れてしまったので今年はリベンジ応募なんだと。

そしたら見事当選。
今までは家人が連れて行ってくれてたけど今年はそうはいきません。
自動的にAAGPのDNSが確定しました……。

今回はいつもの面々に加えてNWRT&まえのめりの河村なかしひろし親子が糸魚川に続いて参戦するし、第3ヒート裏方の森さんも参戦。
更にはJMX IA2参戦中の馬場大貴くん能塚智寛くんも参戦するし、GNCCからは2年ぶりにジョシュ・ストラングがやってくし、マナブさんケンジさんのチャンピオン争いもあるしとても楽しみにしていたのですが、致し方ありません。




てなわけでやって参りました、たたら製鉄。

イベントは2日間。土曜は座学で製鉄技術や鉄鋼の特徴、そしてたたら製鉄の歴史や方法について学び、日曜に実際にたたら製鉄をやってみるというものです。



科学技術館脇の広場でやります



子供たちが中心に作業を進めますが、大人も作業に興味津々です。
いつか世界が破滅して自分で鉄を作らなければならなくなる日のために、僕も真剣に工程を学びました。



まずは鉄板の上にブロックを敷き耐火レンガを積み上げます

窯の途中に空気を送るパイプ用の隙間を作ります

空気穴は低い位置と少し高い位置の2箇所に設けます

高い位置の空気穴はパイプを斜めに通して耐火粘土で固定します



最初は窯底に炭の灰で溶けた鉄の溜まり場を作るために低い位置の空気穴から送風します。
砂鉄を4kgほど投入したらこの穴を塞ぎ、高い位置の空気穴からの送風に切り替えます。



溶けた砂鉄が貯まる底の方には松炭を細かく砕いて敷き詰めます



砂鉄を窯の上部から投入すると溶けて窯の底に溜めるのですが、細かい炭を敷き詰めることで窯底が船底のような形に窪んで一箇所に溜まりやすくなるのだそうです。
炭は軽くて温度が上がる?松の木炭を使用します。



火を入れて送風を開始したら炭をてんこ盛りにします

送風はもののけ姫でお馴染みの「たたら」を使います



たたらはシーソーのようになっていて、左右に人が立って交互に踏みつけて送風します。
ブロワーで送風すると楽ですが、一定のリズムで送風に強弱ができるたたらは、窯の中で一度舞った砂鉄が舞い降りる間が設けられるのでより良い鉄が作れるという説もあるそうです。



耐火レンガ窯上部まで火が点いたらブロックを積んでより高くします

ブロックの中にも炭をてんこ盛りにしてじゃんじゃん燃やします



炭だけを燃やしている間は最初は無色の炎が立ち上り、やがて赤や紫色の炎がに変わっていきます。
製鉄には砂鉄内の酸素を還元するために一酸化炭素が必要なのですが、昔の人はこの炎の色で温度や一酸化炭素濃度を経験的に測っていたようです。

そしていよいよ砂鉄の準備です。



砂鉄20kgに硅砂600gを均一に混ぜます



たたら製鉄では砂鉄をそのまま投入するわけではなく、硅砂(SiO2)を混ぜたものを投入します。
硅砂は砂鉄量の3%、これを混ぜることで溶けた硅砂に砂鉄が巻き込まれて徐々に窯底に落ちていき、窓についた雨粒のように落ちる最中に大きな粒へと成長し、最終的に窯底で一つの塊へと育っていきます。



砂鉄は最初は2kgずつ入れ、同時に炭も2kg投入します

窯の中の温度は1500度に達していますが、製鉄技術としては低温なのだそうです



たたら製鉄では溶けた材料が2種類のものに分離します。
1つは「ケラ」と呼ばれる鋼の塊、もう一つは「ノロ」と呼ばれる不純物です。
ある程度砂鉄を投入したら窯の横の穴からノロを排出します。



ノロがマグマみたいにドロドロ出てきます

ノロが冷えて固まったものは鉄の成分が少ないため軽いです



砂鉄20kgを投入し切るまでの間に2〜3回ノロ出しをします。
見た目が鉄を溶かしてるぜ!って感じでテンションが上りますw

砂鉄を投入しきったら炭が減るのに合わせて窯を崩していきます。
上部のブロック3段を取り外し、耐火レンガの中まで炭が下がっていくのを待ちます。



すりきりイッパイの炭の量でも

みるみるうちに燃えて下がっていきます



耐火レンガの窯の中ほどまで炭が減ったら送風を止め、手前側を崩しながら自然に炭が燃えきるのを待ちます。
これによって窯の温度が徐々に下がり、鋼の塊である「ケラ」が出来上がってきます。



いよいよケラの取り出しです

ウルトラマンとかに出てきそうな赤い物体が出てきた!



真っ赤っ赤になった溶岩のような物体をスコップで拾い上げてたらいの水に投げ込みます。
一気に水が沸騰して辺りには硫黄の臭いが立ち込めます。
砂鉄の中に含まれていた硫黄分の臭いのようです。

こうして冷やしたケラの周りにはノロがまとわりついているので、ハンマーで叩いてノロを砕きます。
ケラは鋼の塊なので叩いても砕けないので、周りのノロだけが砕け散ります。
ノロの中にも鋼の粒が含まれているので、子供たちは磁石を片手に鋼入りのノロ探しに夢中ですw



20kgの砂鉄から取り出せたケラはたった3.5kg



20kgから3.5kgしか鋼の塊が取れないとは!
しかもこのサイズでは日本刀の材料になるような純粋な鋼のブロック、いわゆる玉鋼を採取することは不可能。
3tくらいのケラを作る大規模なたたら製鉄で取れる玉鋼が1tくらいとのことなので、このケラも上手に研磨したら1kgくらいは取れるのかもしれません。
それでも20kgからたった1kg!そりゃあ高価なわけですよ。



というわけで丸一日掛けてたたら製鉄を体験してきました。
もう工程と原理は理解したから自分でたたら製鉄をやってみたい!!!



残った炭で焼き芋を作ります

甘くて美味しい安納芋



レースには参戦できませんでしたが、僕のサバイバル能力が激しく高まりました。
今突然江戸時代にタイムスリップしても、製鉄技術者として時代に名を残すことができる気がします。ふふふ。










ちなみに先日のエントリーにも書きましたが、11月22日のヤマハサンシャインいわきエンデューロのB走行会に参戦します。

それとTEAMまえのめり恒例の年末しどき走り納めの会の日程が決まりました。
12月27、28日にモトスポーツランドしどきに走りに行くので、予定が会う方はゼヒしどきでお会いしましょう。


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